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3Dio製品やバイノーラル集音などに関するコラムです。
これからFree Space ProⅡのすばらしさについてご紹介したいと思います。便宜上Free SpaceやFree Space XLRと比較することになりますが、Free SpaceやFree Space XLRも必要充分な機能を備えたバイノーラルマイクであることはもちろんですので、誤解されませんよう。ではお話しを始めましょう。
Free Space ProⅡ(以下ProⅡ)の特長は、何と言ってもすばらしい音質です。とても低い音(20Hz)からとても高い音(20kHz)まで、なんの劣化もなく録音できます。いわゆるハイレゾオーディオのレベルです。Free Space および Free Space XLR(以下、まとめてFS)では、低い音は60Hzくらいまで、高い音は10kHz以降でだんだんと拾えなくなります。
周波数特性の違いは、特にバイノーラル録音には重要です。バイノーラル特有の音像の定位、ASMRで求められる音の繊細なニュアンス、屋外録音に必要な空間の広がりなどに繋がります。ProⅡの広い周波数特性は、FSと比較して圧倒的に優れています。
また、せっかくのバイノーラル録音が割れてしまっていては台無しになりますので、どこまで大きな音を歪み無く録音できるかもマイクの性能の中でとても重要です。
ProⅡは、FSに比べておおよそ12デシベルも大きな音を歪み無く録音できます。12デシベルとは、音源とマイクの距離を4倍短くできることと等しいです。例えば、ASMRなどで耳の近くで話される時に、FSでは歪んでしまうケースでもProⅡでは問題なくきれいな音で録音できます。屋外録音時などでも、突発的に大きな音がしてもProⅡであれば歪みませんから、録音のやり直しなども不要です。
では、耳の色こそ違いますが、FSと全く同じ形をしたProⅡの、違いは何でしょうか?答えは、耳の中に入っているマイクカプセルと呼ばれる部品です。
最初にFSに使われているマイクカプセルを見てみましょう。FSで使われているものと同等の部品です。黒敷布を剥がすと複数の穴があります。写真ではわかりませんが、穴の向こうには直径が部品全体よりもやや小さい丸い形をした薄い樹脂製の膜が取り付けられていて、穴を通してやってくる音波で振動します。その膜のことをダイヤフラムと呼びます。
次に、ProⅡのマイクカプセルを見てみましょう。ProⅡではFSの黒敷布と違って金属メッシュが見えると思います。そして、その中に金色のものが見えますが、それがマイクカプセル本体です。
下の写真の左は、耳からマイクカプセルを外して分解している様子です。右は、金色に見えている部分を取り出したところです。ProⅡの耳の穴に見えていたのは、この小さな四角い箱の側面です。この箱がマイクカプセルの心臓部です。
「出典:https://www.dpamicrophones.com/ 」
金色の箱の中には、髪の毛の10分の1ほどの薄さの四角い形のダイヤフラムが入っていて、箱の穴を通過した音波で振動します。
ProⅡのダイヤフラムは、FSのものに比べて極めて薄くかつ軽く、腐食に強い金メッキを施しています。また、FSに比べてダイヤフラムの面積がはるかに大きいです。それらの違いが、音波を余すこと無く捉え、低い音から高い音まで完全に集音できることにつながります。
もう一つの特長は、マイクカプセルの中に入っている電子回路の違いです。ダイヤフラムの振動はとても小さな電気信号しか生みませんので、マイクカプセルには信号増幅器が入っていて、それをマイクプリアンプと呼びます。その中身が、FSとProⅡで全く違います。
FSの場合は、トランジスターと呼ばれる電子部品が1つだけで構成された簡素な回路になっており、増幅機能しかありません。
一方、ProⅡではたくさんの種類の電子部品を使った複雑な回路になっており、信号の増幅に加え、ダイヤフラムに最適化された周波数特性を持つように設計されています。その回路も、金色の箱の中に入っています。
ProⅡのマイクカプセルは、合計200の工程と20種類の試験を経て製造されます。製造工程の最後には、塵や水などからマイクカプセルを守る撥水ナノコーティングも行われますので、集音環境に対する耐久性が大きく向上しています(IP58という国際規格をクリアしています)。
こうして完成したマイクカプセルは、DPA社※から米国ポートランドの3Dio社に届きます。そして、3Dio社では、全く同じ特性のマイクカプセルを左右の耳に組み込むべく、独自にマイクカプセルを測定・選別した後、ProⅡに取り付けます。これで左右の特性が揃った、理想的なバイノーラルマイクが完成します。
以上簡単なご説明でしたが、ProⅡの素晴らしいバイノーラル音響性能は、人の鼓膜と聴覚器官とも言えるマイクカプセルが、極めて精巧に、かつ高性能に作られている特別なものだから、ということをご理解いただけたと思います。
※DPA社は、デンマークのマイクカプセル専門メーカーです。
◆2種類の端子
皆さんの中には、いわゆる白耳の3Dio製品の中で、Free Space(FS)とFree Space XLR(FS XLR)のどちらを選ぶべきか、迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。価格もだいぶ違いますのでXLRの方が性能や機能が良いように感じられているのは間違いないでしょうが、実際2つの製品間で何が違っているのか知りたくありませんか?
ここでは、XLRとは何を指し、どんな良いことが秘められているのかを分かりやすく解説します。このコラムをお読みになれば、自分に最適なマイクがどちらなのか、自信をもって選べることでしょう。
最初に、Free Spaceシリーズのマイクロフォンが、集音した音を電気信号としてどのように出力するか、そこから説明します。
Free Spaceシリーズはバイノーラルマイクロフォンです。バイノーラルというのは、両耳で聴くという意味で、だからこそFree Spaceシリーズは左右の耳があり、耳の穴のところにそれぞれマイクユニットが内蔵されています。一方、一般的なマイクロフォンはそうではなく、片耳で聴いていると理解してください。
ここで大事なことは、Free Spaceシリーズの左右の耳で拾った音は、それぞれ別の電気信号として出力しなければならないということです。したがって、Free Spaceシリーズの出力端子は、2チャンネル、言い方を変えるとステレオチャンネルになっています。ちなみに、一般的なマイクは、1チャンネルあるいはモノラル出力になっています。
FSとFS XLRの出力端子部分を見てみましょう。左がFS、右がFS XLRです。
FSには、1個の出力端子しか付いていません。これは、一般にステレオミニピン端子と呼ばれるもので、1つの端子で2チャンネルの電気信号を出力できます。ケーブルは1本で済みます。
FS XLRの方は、真ん中のステレオミニピン端子の左右に大きな穴が開いた部品が付いていて、それをXLR端子と呼びます。XLR端子は、1チャンネルの信号しか出力できないので、左右それぞれに付いています。それぞれのXLR端子の中に、3つのピンが立っているのがお分かりになると思いますが、実際にはそれらピンから電気信号が出力されます。それぞれのXLR端子にケーブルを接続して使用しますので、ケーブルは2本必要です。
ここまでの説明ですと、「なーんだ、ステレオミニピン端子が付いたFSの方が、ケーブルが1本で済むから簡単じゃん。」と思われるでしょう。簡単かどうかで言えば、イエスです。ただし、いくつかの短所があります。
◆ステレオミニピン端子の短所
一方、XLR端子で使用できるFS XLRは、FSに比べて高価、ケーブルが2本必要で別に購入する必要がある、という短所があります。しかし、それを補って余りある以下のような長所があります。
◆XLR端子の長所
XLR端子は、上記の長所のように、構造的にも耐ノイズ性能的にもタフにできていること※と、外部からファンタム電源を供給し続ければ永遠に録音できることなどが特長です。
特に後者については、失敗が許されないライブ録音や配信などにおいて、万が一の電池消耗のトラブルを完全に回避できます。
※3ピンになっているところに、なぜノイズに強いのか、技術的な秘密が隠されています
最後に、どちらの製品がお勧めかを、お客様のタイプ別にまとめてみましたので参考にしてください。
FS がお勧め
FS XLR がお勧め
いかがでしたか?
あなたに最適な機種を選んで、バイノーラル録音をお楽しみください。
Free Space XLRをお使いの方の中に、XLR出力ではなく、ステレオミニピン出力を使われている方がいらっしゃいます。
その場合、せっかくXLR出力端子が搭載されているFree Space XLRをお持ちなのに、その価値を捨ててしまい、Free Spaceと同じ性能しか享受できていないことになり残念です。また、ProⅡをお持ちの方の中にも、稀にステレオミニピン出力をお使いの方がいらっしゃいます。ProⅡはマイクカプセルが極めて高性能なので、Free Spaceと性能が同じになってしまうことはありませんが、それでもお勧めできません。
もちろん、マイクの信号を受けるポータブル録音機の入力端子がステレオミニピン端子しかない場合や、配信用ミキサーがRCAピン端子やPhone端子しかない場合、仕方ありません。ただ、そうだとすると、外部機器の買い替えをお勧めします※。
※外部機器は、ファントム電源を供給できるXLR入力端子が最低2チャンネル搭載された製品にしてください。
なぜ、そこまでXLR出力にこだわるかと言いますと、XLR出力にはコラム「FS or FS XLR?」でご説明した以下のような特長があるからです。
その中で、録音する作品の音質に最も重要なのは、4のあらゆる電気ノイズに強い、という部分です。
ASMR含めバイノーラル録音はやり直しが難しい環境で行われることが多いです。録音時、なにかの拍子に電気的なノイズがケーブルに入り込むと、せっかくの録音が台無しになってしまいます。XLR出力端子を使い、正しいXLRバランスケーブルで外部機器と接続すると、ほとんどの外来の電気ノイズを消すことができます。
今日は、その仕組みについてご説明します。
私たちが生活している環境には、空中を介してやってくる電気ノイズが存在します。ノイズ源は、AC電源ケーブル、照明器具、デジタル機器、TVやラジオの電波、などです。
XLR端子を使ったオーディオ伝送は、バランス伝送と呼ばれるノイズ除去の仕組みが組み込まれています。以下に、バランス伝送について分かりやすく解説します。
オーディオ信号は、プラスとマイナスの2つの信号線で伝送できます。にもかかわらず、XLR端子は3つの端子で構成されていて、当然XLRケーブルの中も3本の線で構成されています。3つの端子は、ホット、コールド、グランド、と呼んでいます。ホットはプラス端子の信号、グランドはゼロ、と思ってください。
ポイントは、コールドと呼ばれる端子です。Free Space XLRとProⅡは、内部の回路でホット信号の波形の上下を逆にした信号を作り(正確には極性が逆と言います)、それをコールド信号としてXLR端子から出力しています。
空中を介した電気ノイズは、マイク本体よりも接続ケーブルに混入することが多いです。理由は、ケーブルがアンテナのような役割になってしまうからです。GND線はゼロ電圧なので影響を受けませんが、ホットとコールドの線には、ノイズが入ってきます。下図は、照明のスイッチを入れたり雷が落ちたりするとよく発生するスパイクノイズ(下図の赤いノイズ)を例に、両方の線に同じ方向と大きさでノイズが混入している様子を表しています。
実際、ノイズが混じったオーディオ信号が、オーディオIFや録音機に入力されます。しかし、それらの機器は、入力部分でコールド信号の上下を逆にしてホット信号と足し合わせる※という処理を行っています。結果、ノイズだけが打ち消し合って消えてしまいます。これがXLR接続時のバランス伝送の仕組みです。
※そのまま足すと元の信号の倍の大きさなりますので、回路にそうならないような工夫が施されています。
したがって、放送局や録音スタジオ、コンサートなどのプロの現場では、使用するマイクはXLR接続が常識となっています。ということで、Free Space XLRとProⅡをお使いの際は、バランス接続が持つ高い耐ノイズ性能をフル活用するために、ぜひともXLR接続をお勧めします。
なお、Free Space側がXLR出力でも、変換ケーブルでオーディオIFや録音機器側をステレオミニピンやRCAピンにしてしまっているとバランス接続はできません。オーディオIFや録音機器側もXLR端子になっていることを確認してください。
ASMRは、Autonomous Sensory Meridian Responseの略称です。あえて日本語に訳すと、自律的感覚頂点反応のような意味になります。聴くと、眠気を誘われたり、心地よくなったり、逆にゾクゾクしたりする、そういう感覚を言います。
日常生活では、ASMR は雨の音、お風呂を満たす水の音、風の強い日の葉の擦れる音、紙をめくっている音、髪をはさみで切っている音、咀嚼音などが代表的な例です。また、ささやき声は、人が発する音で最もASMRを感じるものとして有名です。
※ASMRの研究については、ASMR大学のホームページ(英語)をご覧ください
Free Spaceシリーズは、人の聴こえをそのまま録音できるASMRコンテンツ作成用のバイノーラルマイクロフォンとして、多くのASMR愛好家に使われています。
このコラムでは、Free Spaceシリーズを使ったASMR録音について解説します。
◆ASMRを実現するための条件~人の頭部と耳を模した構造
ASMRは人が体験する感覚ですので、録音マイクは人の聴こえのメカニズムをできるだけ模したものにする必要があります。人の聴こえは、大きく二つの構造に深く関係しています。一つは耳の形状、もう一つは頭部です。
耳の形状は、分かりやすいです。Free Spaceに限らず多くのバイノーラルマイクは疑似耳を持っています。その中でも、Free Spaceの耳は、実際の人の耳の型を取り、特殊なシリコンで再現していますので、人の耳そのものと言って良いでしょう。
それでは、頭部はどうでしょうか。頭部は、バイノーラル録音において極めて重要な役割を果たしています。例えば、試しに四角い箱の両側に疑似耳を付けて録音してみましょう。これではASMRの感覚は得られません。人の頭部が持つ複雑な音への影響を再現するのは極めて難しいのです。
Free Spaceシリーズで実際にささやき声を録音してもらうと、誰しもゾクッとした感覚に襲われます。この感覚は、他のバイノーラルマイクではなかなか実現できないと世界のASMR愛好家から評価されています。
その秘密が、Free Spaceシリーズが頭部の音響性能をしっかり持っていることにあります。
Free Spaceシリーズの耳は、CD大の円盤に付いています。この円盤が、頭部の役割を担っています。3Dioの創業者であるJeffreyが何年もかけて、人の頭の音響性能を模して、かつ使いやすい形状を追求した結果、この大きさの円盤に行きつきました(特許申請中)。実は、このことが世界のASMR愛好家がFree Spaceシリーズを支持している大きな一つの理由です。
◆ASMRで耳かき音を録音したい場合
たくさんのASMR愛好家の方々に使っていただいていると、時々故障したからとのご連絡を受けます。製品を受け取り見てみると、多くの場合、Free Spaceシリーズの耳の穴の部分についている黒い布が取れています。つまり、皆さんはマイクユニットそのものを耳かきの要領でカリカリと触られているようです。
この行為は、製品をお届けする立場ではあまりお勧めしません。マイクユニットは精密部品ですので、機械的刺激に大変敏感で、故障する可能性が高いからです。
しかし、どうしても耳かき音を録音したい場合、方法としてはマイクユニットを直接触るしかないので、その場合は出来るだけ優しく触っていただくようお願いしています。
そのようなことをお伝えすると、じゃあなぜ耳の穴の奥にマイクユニットを配置していないのですか?という質問を時折お受けします。そのことを少しご説明します。
Free Spaceシリーズに限らず、プロフェッショナルが使うバイノーラルマイクロフォンには、耳道と呼ばれる耳の穴が無く、耳道の出口にマイクユニットが付いています。その理由は、二つあります。
一つは、人の鼓膜とマイクユニットの音響性能がそもそも違うこと。もう一つは、人の場合は脳が拾った音を特殊な処理をして耳道の影響を排除し、普段我々が聴こえるような音に変換しますが、録音機の場合はそういった処理ができずそのまま録音します。つまり、耳に穴を付けてその奥にマイクユニットを置くと、バイノーラル録音も難しいですし、音質自体も大きく変化します。
※耳の研究や特殊な製品開発では、耳道付きのダミーヘッド(頭が付いたバイノーラルマイク)を使います
理由はそういうことなのですが、絶対に耳の穴の中の耳かき音をASMRにしたいという場合には、残念ながらFree Spaceシリーズではなく、耳道を持ったバイノーラルマイクをお使いいただくしかないと思います。
ただし、その場合は、それ以外のASMR音、例えばささやき声の録音については、期待されないようにしてください。まして、頭部の音響まで模しているFree SpaceシリーズのASMR効果とは比較にならないこともお伝えしておきます。
◆ASMRに最適なFree Spaceシリーズの音質
Free Spaceシリーズは、どの製品にも高性能マイクカプセルを使用しています。
また、USB電源ではなく、内蔵の高電圧電池あるいはXLR経由の+48Vファントム電源に対応した高性能電源回路により、小さな音から大きな音まで歪なく録音でき、かつ超ローノイズ設計となっています。
マイク自体の音質は、一見ASMRのゾクゾク感に関係なさそうに感じられるでしょうが、実は音質と立体感(遠近感、定位感、拡がり感)は大きく関係しています。
Free Spaceシリーズでは、スタンダードな音質と立体感を持つFree SpaceおよびFree Space XLRに加え、ハイエンド製品としてFree Space ProⅡをご用意しています。ProⅡには、世界最高峰のプロ向けマイクユニット(DPA)を採用し、最高品質のASMR録音が可能です。
また、FreeSpace XLRとProⅡには、バランス型XLR出力が搭載されています。前のコラムでもご紹介しましたが、XLRを採用することで、外来ノイズの除去と、ケーブル抜けの危険を回避することができています。また、多くの高性能オーディオIFのXLR入力にダイレクトに接続できますので、ASMR動画配信中のケーブル抜けの事故の心配もありません。
◆ASMR Examples
ぜひヘッドフォンかイヤフォンをつけてご覧ください。
他にもExampleページには様々な動画をご用意しています。
https://youtu.be/RgrtTHV-b04
https://youtu.be/Yr2bj_G2VfY
https://youtu.be/y6LN2KUSoV8
Free Spaceシリーズを使って、iPhoneでバイノーラル録画ができることをご存知ですか?
iPhone純正のカメラアプリには、ステレオ音声の録音機能が備わっていますので、アプリを立ち上げてビデオモードにすれば、簡単にバイノーラル録画が可能です。
ここでは、必要な機器や接続について分かりやすく解説します。
① Free Spaceシリーズ
エントリーモデルのFree SpaceからハイエンドモデルのProⅡまで、全ての製品で可能です。
② iPhone
Lightningタイプ、USB-Cタイプ、のどちらのタイプでも可能です。もちろん、iPadもOKです。
ただし、あまり古い機種ですとビデオ録画にステレオ音声機能が備わっていない可能性がありますので、ご注意ください。
③ iOSデバイス対応のステレオ入力のオーディオインターフェース
Free Spaceシリーズに限らず、iPhoneやパソコンにマイクを接続するには、オーディオインターフェースと呼ばれる機器を、マイクとiPhone・パソコンの間に入れなければなりません。オーディオインターフェースには、iOSデバイス(iPhoneおよびiPad)に対応しているものと、対応していないものがありますので、必ずiOSデバイス対応でステレオ入力タイプのオーディオインターフェースをお選びください。
もう一つ、留意点があります。オーディオインターフェースの入力は、ほとんどはXLRタイプとなっていますが、その中でも2種類あります。XLR端子しか挿せないもの(写真左)と、XLR端子以外にフォン端子が挿せるもの(写真右、端子の真ん中に大きな穴が開いています)です。後者をコンボジャックと呼びます。
Free Spaceシリーズには、全製品にステレオミニピン > ステレオフォンの変換ケーブルが付属していますので、コンボジャックタイプのオーディオインターフェースであれば、付属のケーブルですぐに使用可能です。
④ 接続ケーブル
まず、Free Space シリーズとオーディオインターフェース間をつなぐケーブルが必要です。Free Spaceシリーズに同梱されているステレオミニピン > ステレオフォンの変換ケーブルが使えますが、Free Space XLRやProⅡをお持ちの場合は、より良い録音ができるように別途XLRケーブルを購入されることをお勧めします。
写真左が製品付属の変換ケーブル、写真右はXLRケーブル(LR用に2本別途購入の必要あり)です。
次に、オーディオインターフェースとiPhone間のケーブル(LightningあるいはUSB-C)が必要です。オーディオインターフェースにLightningやUSB-Cケーブルが付属していれば問題ありませんが、そうでなければ別途購入する必要があります。あとでトラブらないように、iOSケーブルが付属しているオーディオインターフェースをお勧めします。
写真のケーブル端子例は、オーディオインターフェース(iRig Pro Duo I/O)付属の、USB-CとLightningケーブル端子です。左側がオーディオインターフェース本体に挿すコネクター、右側が順にUSB-CとLightningです。
⑤ 録画アプリ
iPhone標準で付いているカメラアプリで可能です。使用時は、カメラアプリのステレオ音声録音がオンになっているか、設定 > カメラで確認しましょう。オフだとバイノーラル録音ができません。
他にも多くの録画アプリがありますので、お好きなアプリを使うことができます。ただし、他のアプリを使う場合も、そのアプリがステレオ音声に対応していることを確認してください。
ProⅡを、2本のXLRケーブルでオーディオインターフェース(iPhone下の黒い箱)に接続し、オーディオインターフェースとiPhoneを接続して(黒い箱の左側に接続端子があります)、iPhoneでビデオ録画している様子です。
この例では、オーディオインターフェースは、IK MULTIMEDIAというイタリアのメーカーの iRig Pro Duo I/O を選びました。理由は、iOSデバイス対応はもちろんですが、LightningケーブルとUSB-Cケーブルの両方が製品に同梱されていて、新旧のiPhoneのどちらにもすぐに使えるからです。また、USB-Aケーブルも付いてきますので、パソコンで使うこともできます。
入力端子はXLRコンボジャックですので、ステレオミニピン出力しかないFree Spaceでも、マイク付属ケーブルですぐに使えます。電池駆動が可能ですので、写真のように電源不要で使えます。
※iRig Pro Duo I/Oの詳細については、メーカーの製品サイトなどでお確かめください。
もちろん、他のオーディオインターフェースでも上記の条件(iOSデバイス対応、ステレオ仕様、コンボジャック)を満たせば問題ありません。
J.TESORIでは、弊社から購入された正規3Dio製品のユーザーの皆さまからの様々なご質問に、ベテラン技術者が丁寧にお答えしています。
正規3Dio製品の使用についてのご質問は、本サイトのお問合せフォームからお問合せください。